Unhistory Channel 152 - パラドゲー記録

Paradox Interactive, Crusaderkings2, AAR

掃討
05
『異次元艦隊殲滅!』
『ニプローシェヌイの次元門を封鎖!』
『ソ連邦宇宙軍、赫赫たる大戦果!』

そのニュースが太陽系に届くと、熱狂が巻き起った。
プラウダも、イズヴェスチヤも、クラースナヤ・ズヴェズダーも特報を出し、赤衛艦隊の第9回遠征とアスタルテ次元門の破壊について詳細に報じた。

外務省には祝電が殺到し、共和ファフォッサンなど友好諸国家の使節たちはウォッカで祝杯を挙げた。ソ連邦はいまや銀河の守護者となったのだ。

しかしまだ戦いは終わっていなかった。
サナア・ジュハニ宇宙軍提督率いる赤衛艦隊には新たな任務が与えられた。
07
 ヴェヘメント
 第3の異次元人

第1象限に伸びたソ連邦の腕の上、ウヴァ=サヴァニ聖鳥帝国のすぐ裏にその次元門はあった。ソ連邦科学アカデミーはこの第3の異次元人をヴェヘメントと名付けた。

ヴェヘメントの勢力圏はまだ小さいが、今のうちに潰す必要がある。ニプローシェヌイの悪夢を繰り返すわけにはいかないからだ。
36
2492年12月9日、赤衛艦隊はミクロルの渦から転進、第4象限から第1象限への移動を開始した。世にいう『2492年の長征』である。
58
2496年9月23日、赤衛艦隊は第1象限サシャリム星系に到達。ここでヴェヘメントと接敵する。いよいよ最後の戦いの火蓋が切られようとしているのだ。
52
 ヴェヘメント艦隊
19
「砲門をひらけ!」

サアナ・ジュハニ提督の号令一下、259設計戦列艦戦隊が長距離砲戦を開始した。アウトレンジからの強力な砲撃。完全にこちらが優勢だ。
01
 ヴェヘメント艦のシールドはニプローシェヌイと大差ないようだ

緒戦に勝利した赤衛艦隊はコン=ヴィアブ星系へと進出した。ここにはヴェヘメントの次元門がある。艦隊はこれを直撃する。
09
 第3の次元門

301設計航空戦列艦から発進した宇宙攻撃機は、新開発された事象破壊爆雷を搭載している。ニプローシェヌイとの戦いからリバースエンジニアリングで得られた技術を応用したものだ。

タキオンランスの砲撃に支援されながら、攻撃機隊が次元門の至近で事象破壊爆雷を投下する。しばらくして複数の爆雷が同時に起爆すると、空間が歪み、震え、爆縮し、それからすべてが消えた。
19
 勝利

2497年7月8日、すべての戦闘が終息し、人類は異次元人との戦いに勝利を収めた。123年間におよぶ大戦争がここに終結したのである。

サナア・ジュハニはのちにこう書いている。
「私の生まれる前から続いていた戦争はこうして終わった。曽祖父が戦い、祖父が戦い、父が戦い、そして私が終わらせた。

この戦争で失われたソ連邦宇宙軍艦船の数は500を上回ると言われている。多くの勇敢な軍人たちの命が失われた。彼らは祖国への義務を果たしたのだ。宇宙軍軍人たちの尊い犠牲に対し、ここに黙祷を捧げる。

私は今日をもってソ連邦宇宙軍を退役する。オゴニョークIIIにある小さな農地とダーチャを支給された。地球に土地をもらえるという話もあったが断った。余生は故郷で過ごすのが一番だ」

勝利の配当
名称未設定
「うーん。どうしたものか……」
星間移民省のウニパク・イナクシニルキスはひどく頭を悩ませていた。彼女は寒冷惑星への移民業務畑で育ってきた技官だが、このたびの戦争の戦後処理として、ニプローシェヌイ勢力跡地への入植調整を任されることになっていたのだ。だが、これがうまくいかない。
13
急速に拡張したニプローシェヌイの勢力は銀河の1/3を占めるにいたった。その跡地は広大だ。数え切れないほどの植民可能惑星がある。これらを独占できればソ連邦はさらに飛躍できるに違いない!
30
だが、派遣された植民船はいずれも植民を行わずに帰還した。
ニプローシェヌイの残した敵味方識別システムに感知され、攻撃を受けたのだ。戦争が終わっても、まだその領土は敵性であることを示していた。

取り得る手段は2つ。
1. 遺棄されたニプローシェヌイの要塞網を破壊し、その帝国領域を縮小させる
2. ニプローシェヌイ領域に隣接した星系を獲得し、ソ連邦の帝国領域を膨張させる核とする
28
 破壊されるニプローシェヌイの施設

こうして世紀の大事業が始まった。
赤衛艦隊は4つの戦隊に分割され、広大な第3象限・第4象限に遺棄された異次元人の要塞を破壊して回った。
05
ソ連邦科学アカデミーでは科学者が大増員され、領域膨張の研究が進められた。そして多くの探査船がニプローシェヌイ領域へ向けて飛び立った。イナクシニルキス自身も数度の探査をおこなった。
02
 なるべく多くの植民可能惑星を経由するように航路が設定された
21
「無人、この惑星はまったくの無人だ。どのような種族が暮らしていたかすら定かではない。なんとむごたらしい……」

イナクシニルキスは探査の記録にこのように書き残している。ニプローシェヌイの占領した惑星からはすべての知的生命体が姿を消し、そこはエネルギーと食料、鉱物を自動生産するだけの静かな廃墟となっていた。

「もしニプローシェヌイの次元門がソビエト連邦の内側に出現していたら、いったいどうなっていただろう。何億という市民が、人々が、我々の子供達が……考えるだに恐ろしい」
04
2510年にはイナクシニルキスの同僚ダイ・ウーヤンが書記長に選出され、再植民計画は加速した。
33
 ソ連邦の帝国領域を膨張させるための核が必要
 そこでニプローシェヌイ領域に隣接した2星系を武力占領した

翌年、赤衛艦隊は銀河中心に近いワナムビス、アナコヌス両星系を武力占領し、ここを拠点として植民が開始された。
27
2515年、ラディオム星系、ストラタル星系への植民が成功。
2523年、ウルス星系、シプリム星系、オドラモン星系、ウィスリリ星系への植民が成功。
12
35
 大陸型惑星であるシプリムIIへの植民は特に成功した

だが、このソ連邦の躍進に不快感を持つ者もいた。
共和ファフォッサンの鳥人たちと、忠誠メンジェティ部族のキノコたちである。
04
「異次元人の旧領域はわが国の固有の領土に隣接している。よってわが国が管理すべき星域と考える」
31
「獣どもは下がっておれ。そこはわがメンジェティの胞子の育つ場所だ」
55
 2533年
 絶え間ない掃討作業によってニプローシェヌイ領域は縮小・分断
 銀河外縁への道がひらけた

この2つの国家は独自にニプローシェヌイ領域への進出をはかり、ソ連邦宇宙軍艦隊との地域的な衝突を繰り返した。しかし全面戦争に発展するかと思われたこの対立は、双方の努力によって沈静化している。
07
2536年、ソ連邦はニプローシェヌイ領域を外縁方向に打通。こうして再植民計画の第一段階は終わりを告げた。

イナクシニルキスはこう書いている。
「私の生涯の仕事は終わった。異次元人の旧領域はソ連邦、ファフォッサン、メンジェティに三分された。ソ連邦は銀河の1/4を領有し、銀河5大国のうちでも最大最強の国家となった。
47
 ソ連邦を支える豊かな財政
18
旧領域寒冷惑星への植民はわが同胞のトラクポシアン人が担った。トラクポシアンはいまやソ連邦人民の1/4を占めている。
21
銀河全体で見ても、わが民族は人類、ロボットに次ぐ第3位の人口372億を有するまでになった。私はソ連邦のためにも、わが民族のためにもよい仕事ができたと思う。
05
私はこれから太陽系に向かう。そこでソ連邦1級労働名誉勲章を授与されることになっているのだ。

すべての始まった地、地球。そこは私の故郷ではないが、私が誇りを持って奉仕してきた国家の徽章にはこの惑星の姿が刻み込まれている。
svg
ソビエト連邦よ、永遠にあれ。
人民の意思によって建設された、団結した強力なソビエト同盟万歳!

私はわが国の未来を幻視する。
われわれの子供たちは宇宙を邁進し、銀河をわがものとするだろう。そして祖国の赤旗に、つねに熱い忠誠心を持つだろう!

勝利はわれらがもの。
そのように私は信じているのだ」
soviet-space-program-propaganda-poster-34-small

こうしてこの物語は終わりを告げる。
しかしソビエト連邦はけっして終わらず、星々への道を歩み続ける。

PER ASPERA AD ASTRA 完

18

<前回までのあらすじ>
ウイグルタイ王は最初のオーク侵攻をしのぎきった。しかしさらなるオーク侵攻がリューンを襲いつつある。

41
思い出す……余は思い出す。
オークとの戦いにあけくれたわが一生を。
そこに喜びがあり、愛があったとしても、それらはオークの苦痛と恐怖で上塗りされてしまった。
57
余はチャガガン。リューンの王だ。
11438年、余はトクタマノグル家の家督を継いだ。父も祖父もすでに亡かったので、ウイグルタイ王の曽孫にあたる余が選ばれたのだ。

先代ウイグルタイはよき戦士だった。
オークの侵攻をはねのけ、東方人の聖地ダゴルラドを国土に組み入れた。先代は余を自分と同じような戦士に育てたかったらしいが、そのようにはならなかった。

余も人並みに戦うことはできたが、それよりも神々や英雄について学ぶことが好きだった。特に興味があったのがアルダの創世神話で、古老を招いて話を聞き、いにしえの神々の偉業に思いをはせた。

だが王位についてからはそんな暇はなくなってしまった。
リューンの版図は広大で、評定や裁定の数はかぎりなく、民の嘆願を日に100、200と聴くのが余の仕事だった。

さて、余は先代ウイグルタイがそうしたように、ブルフ=エルマナリキスの都を大いなるものとした。その人口は増えつづけ、富は蓄積され、町はいやさかえた。
56
 首都ブルフ=エルマナリキスを重点開発
 城2つで兵3800を徴兵可能に
01
 未開発のブルフ=ドルイニオンと比較してほしい
 こちらも城2つだが兵は670にすぎない

このように内政だけをしていれば心安らかだったのだが……。王として、余はしばしば兵を率いて出御せねばならなかった。リューンの国境はつねにおびやかされていたからだ。
49
 チャガガンの治世はオークによる侵攻の連続だった
 侵攻の数は9回を数えた

まず、ザグルーク=ハイ部族のオーク、ウグールがダゴルラドに侵攻してきた。余は兵10000をひきいてダゴルラドへ向かい、これと対峙した。
17
当初リューン軍は優勢だったが、しだいに敵の援軍が増えていった。そこで余は数度の合戦に勝利したのち、ウグールと和議を結んだ。

オークを追撃せず和議を結んだことで、余の評判は地に落ちてしまった。しかし余の狙いは兵力の温存にあった。兵10000のうち4000は補充のきかない精兵だ。これを失うことだけはなんとしても避けたかった。
29
数年後、バラド=リスイ部族の半オーク、ウグムズの侵攻があった。オークの軍勢に限りはなく、次から次へとやってくる。まともに相手をすればこちらが疲弊するだけだ。しかし、どうすればいい?
名称未設定
 カヴラキギオンのクドゥ
 別名『オークの災い』
 密偵長としてチャガガンの治世を支えた

「わたくしに策があります」
24
 爆殺

余はウグムズの暗殺を命じ、それは成功した。
オークは仲間割れしやすく、身内の暗殺に手を貸す者が多い。首領が死ぬと、軍勢はちりぢりとなって解散した。これはいける。余はほくそえんだ。
41
11452年、王弟バトゥとローハン王家のベオルトラフ姫の婚姻があった。これにより、リューンとローハンのあいだに同盟が成立した。
52
ローハンは北方人の国で、われわれ東方人とはあまり仲がよくなかったのだが、たび重なるオークの侵攻を前にして同じ人間同士力をあわせることになったのだ。
48
ローハン王セオデン3世はこの同盟を喜んだ。
「われわれは今ガーシュガースのオーク首領ルグバグと激しい戦いをくりひろげている。リューンの助けがぜひとも欲しい」
13
 12500の大兵力を擁するルグバグ

セオデン3世の頼みを聞き入れ、余は西へ出御した。しかし余はオークたちと刃を交えて戦うつもりはなかった。なぜなら……。
43
 射殺

侵攻の首謀者を暗殺すればすむ話だからだ!
こうしてローハンはオーク侵攻を防ぎきり、自由の民の国として生きながらえることができたのである。
07
11454年、余の息子アンバガイが成人した。
よき戦士として育ってほしかったが……。
28
がっかりしなかったといえば嘘になる。
しかし人のことは言えまい。アンバガイがトクタマノグル家の勇敢さを受け継いでいるのはよかったと思う。
21
このころ余は『有能王』と呼ばれるようになった。
数々のオーク侵攻を退けた手腕が評価されたのだろう。
47
 11465年、東方

しかし11463年、余ははじめてオーク勢力に敗北を喫し、ダゴルラドの全地を失った。しだいにオーク侵攻が苛烈になり、リューンの同盟国ジャンゴヴァルも北方の大国グンダバドからの侵攻を受けるようになった。
52
 11465年、北方
18
グンダバドのシャグフ2世の軍勢は地のイナゴのごとく多かった。おそらく24000を超える、中つ国では最大の兵力。シャグフ2世はその軍勢を駆ってさかんに南進を試みた。
11
シャグフ2世に対抗できる者はゴンドールのエレスサール王しかいなかった。しかしエレスサールは齢191に達し、その戦意は低く、辺境の国々の要請に答えて彼が動くことはなかった。
07
こうなっては各国は自分の足で立つほかない。
余はローハンのセオデン3世とさらなる同盟を締結し、グンダバドの南進に備えた。

終わりのないオーク冒険者の侵攻と、モルドール残党および北方のオーク王国の脅威。余は彼らとの戦争に疲れ始めていた。
57
「戦いに倦まれたのであれば、王の資格はもはやない。わたしに王位を譲るべきでは?」
頭の痛いことに、王子アンバガイがリューン王位を欲し始めた。彼は待つということができないのだろうか? なんにせよ、わざわざオークの血を求めるまでもない。戦はむこうからやってくるのだから。
38
東方人の王国、バルホス、フンドラル、ジャンゴヴァルは崩壊した。ダゴルラドとグンダバドの挟撃にさらされたのだ。人々は虐殺され、美しい都市はことごとく焼かれた。もはや東方は地獄だった。
33
 ダゴルラドの領主、ガズモグ=ハイ部族のヤグムズ
 バルホス・フンドラル両王国を迅速に併呑

このとき余は軍勢を派遣しなかった。見ていることしかできなかったのだ。グンダバドのシャグフも、ダゴルラドのヤグムズも、あまたのオーク同盟者を抱えていた。リューンの10000足らずの軍勢にできることはなにもなかった。

しかし、今になって思う。
もっと余にできることがあったのではないか? あまたのオーク侵攻にさらされ続けた結果、余はおびえきっていたのではないか? 東方人戦士としての矜持を失っていたのではないか?
32
 ホビット、ロヒアリム、ジャンゴヴァルなど
 さまざまな民がリューン宮廷に

虐殺を逃げ延びた者はリューンにたどりついた。
彼らはしばらくはここで暮らしていたが、そのあいだにも複数のオーク侵攻があった。リューンもまた安住の地ではないことを知った彼らはさらに東方へ旅立っていった。余はそれを黙って見ていることしかできなかった。
17
思い出す……余は思い出す。
オークとの戦いにあけくれたわが一生を。
そこに喜びがあり、愛があったとしても、それらはオークの苦痛と恐怖で上塗りされてしまった。

先代が切り取ったダゴルラド以外に失った領土はなく、リューンはいまだ強勢を保っている。しかし次の代にはどうなっていることか……。誰もそれに答えることはできないだろう。

余は精一杯生きた。
女神ヤヴァンナよ、照覧あれ。
そしてリューンに御慈悲を。
御慈悲を。
08
 11488年、リューン王チャガガン死す
 
53
 同年、中つ国主要部
 ゴンドールがハラドワイスへ逆侵攻を果たしている
09
 同年、種族マップ
 北方のオーク勢力(Orkish)が中つ国を覆おうとしている 
 リューン王国としては生き延びたが、
 おそらく次代でグンダバドに併合されることだろう

時代を経るにつれオーク侵攻者の質・量が増大してくるので、事前にMODのMEP_orcinvasion.txtに記述されているオーク侵攻者イベントの頻度を下げる、あるいはオフにする必要があったかもしれない。悔しいが今回は投了である。 

『リューンの赤旗のもとに』はこれにて終わりとなります。 
読んでいただいてありがとうございました。 

このページのトップヘ