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600年のあいだに様々な家が勃興し、あるいは歴史の波の谷間に消えていった。ここではゲーム終了時点で大きな領土を勝ち取った、勝者というべき諸家について見てゆきたい。
 
バラシュク家
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その起源は知られていないが(ペルシアの出か?)、ヒスパニアとモロッコを拠点に13世紀ごろから勃興した。数度にわたる大ジハードを敢行して南フランスを手中におさめ、その後の十字軍の猛攻を耐え切った。

最終的にはチュニジア、シチリア、リビアを支配下に入れ、Badshah(大王)を名乗るにふさわしい大国を作り上げた。

グィデスキ家(ヴィドー家)
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上図を見ればわかるように、バラシュク朝とがっぷり4つに組んで争ったイタリア王家。スポレト公だったグィデスキ家がいつ王位についたかは定かでないが、イタリアは早期に安定した王国を形成し、地中海十字軍の正面として活躍した。
 
ティムール家
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いわずと知れたティムール家。
中央アジアに定着するかと思いきや、ペルシアを打通しシリア、アラビアを手中におさめて大帝国を築く。ギリシア人君侯たちを滅ぼしてロマニアを制するのも時間の問題だろう。この時間線の近世ではティムール朝がビザンツの後継国家となるのかもしれない。
 
バト=エルデネ家
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マップの端から出現し、一時はビザンツを併呑し北アフリカまで制覇したモンゴル帝国も、いまやアラル海とカスピ海の間の1遊牧政権と化してしまった。テムジンの血筋は途絶えたが、このバト=エルデネ家もまたモンゴルの名門である。

飛び地として帝都コンスタンティノープルを保持し、このカガン・アチグはビザンツ帝冠と”Born in the Purple”を持っている。モンゴル人たちはティムール朝から帝都を守れるだろうか。

メリャヴ家

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おそらくはフィン=ウゴル系の族長家だったが、フィンランド、白海へと拡張してきたデンマーク王家を乗っ取る形で王座につく。(どうやって乗っ取ったのか……)

デンマーク化したものの、ときおりスオミ王国になったりして文化面での不安定さをかいま見せている。マジャル人のルーシ大公とは北ルーシを取り合う中であり、ビャルトラ家も数度干戈を交えている。

チャナード家
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もとはマジャルの1族長で、ビャルトラ家と幾度となく大平原で戦った仲。

ハンガリー平原の公を足がかりに、いつしか大モラヴィアの王家に滑り込み、大モラヴィアとリトアニアが合邦してできたヴェンド帝国の皇帝になった。このプレイでの出世頭かもしれない。

ルーシ大公国とは長大な国境線を巡って絶え間ない緊張関係にあった。ビャルトラ家が創立に骨を折ったリトアニア王国を併呑された恨みもある。

パルフィ家
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マジャル人のルーシ大公。
ルーシ大公国は選挙王政なのであまり家には意味がないかもしれない。

ルーシ大公国はかつてノルド人が建てた国だったが、マジャル人の襲来にともなって長らくカガンの支配下にあった。独立したのちもマジャル人が大公をつとめ(ときおりスラブ人大公も出たが)、ビャルトラ家の助けを借りて大平原に覇を唱えた。

ペシュト朝(ピンク)が目障りに見えるかも知れないが、同じマジャル人の兄弟国なのでこの2国間に戦争はあまりなく、同盟を組むことが多かった。

ビャルトラ家
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 9世紀のビャルトラ家の遠征
 アゼルバイジャンを足がかりにペルシアへ侵攻し、
 インド洋へ打通するという計画もあった

ビャルトラ家はスカンディナヴィアのオンゲルマンランドの出。9世紀には遠くカスピ海、イタリア、アレキサンドリアにまで略奪遠征に出かけた。

黒海沿岸タンタルキャ(トムタラカニ)に拠点を置いてからは定住が進んだ。ドニエプル=ダウガヴァ水路の北辺にあたるリフランド(ラトビア)に第2の拠点を築き領土を広げたが、11世紀初頭、ビザンツ帝国に本拠地タンタルキャを奪われ北遷。

以後、マジャル人のカガンや大公に仕え、数え切れぬほどの大平原への遠征を行なった。ルーシ大公国が強大化できたのはビャルトラの剣によるところが大きい。

マジャル人の支配を離れて独立王国を築くという野望もないではなかったが、状況がそれを許さなかった。モンゴルの侵攻を退け、『無謀のビョルン』がルーシ大公に推戴された14世紀をひとつの頂点と見ることができるかもしれない。

15世紀にはかつて失ったタンタルキャなど黒海沿岸領土を取り戻し、引き続きマジャル人のルーシ大公に忠誠を誓い続けてGC終了を迎えた。
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緑色は最終的なビャルトラ家の領地。
600年かけてこれだけの土地しか得られなかったのか……?
もっとうまくやれたはずだ。
 
しかし、よく断絶せずに生き延びたという見方もあるかもしれない。

1453年の世界 
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ビャルトラ家のサガはこれにて終わりとなります。 
長らくの応援と、読んでいただいてありがとうございました。